バイオ燃料の分析

国際的な公定法に準拠

バイオ燃料の品質管理として、含まれている不純物を測定する試験方法を規定した規格が多くあります。メトロームの装置は、これらの測定を行うだけでなく、検出限界までチェックして不純物の有無までも確認することができます。メトロームは世界中の標準開発機関(SOD) の最新規格情報も提供しています。

メトロームの装置と測定メソッドはバイオ燃料に関する国際的な公定法に準拠しています。

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将来を見据えたバイオ燃料の視点

国際エネルギー機関 (IEA) は、CO2の排出量を削減するための重要な技術の一つとして、第二世代のバイオ燃料に注目しています。2030年までに、最も先進的なバイオ燃料がエネルギー資源として大きな競争力を持つことになります。そのために関連してくる、食料安全保障、生物多様性への影響も含め、今後の先進的なバイオ燃料には、草や藻や殻や廃棄物などに由来する発酵バイオマスを担う新たな微生物の開発が求められています。

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バイオディーゼル中のヨウ素価

ヨウ素価は、サンプル中の二重結合の数を表す指標です。設定された条件下でサンプルに添加することのできるヨウ素の量(g/100g サンプル)で表します。

EN 14111に準拠した電位差滴定法によるヨウ素価の測定

ヨーロッパの標準試験法である EN 14111 では、脂肪酸やバイオディーゼル中のヨウ素価の測定方法を解説しています。サンプルをシクロヘキサンと氷酢酸の混合液に溶解し、ウィス試薬 (Wijs) で処理しあす。一定時間後、ヨウ化カリウムと水を添加します。遊離したヨウ素元素はチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定してヨウ素価を求めます。EN14111は、光度滴定(指示薬としてデンプンを使用)と電位差滴定の両方で測定が行えます。

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カールフィッシャー法による水分測定

バイオ燃料は、化石燃料よりも水質汚染の影響を受けます。水は脂肪酸メチルエステルのエステル結合を加水分解し、脂肪酸を形成させます。さらにNaOHの消費を余分に行うため、これらの酸は、グリセロールの除去をより困難にさせる石鹸を形成します。水分を多く含むバイオディーゼルは、明らかに酸化安定性が低くなり、逆に水分が少ないものは、貯蔵中に酸化生成物を形成する可能性が高くなります。これらはエンジン、特に燃料噴射システムに損傷を与える可能性があります。

12937に準拠したバイオディーゼル中の水分測定

EN 14214 では、バイオディーゼルの許容水分量は最大500 mg/kgです。公定法EN ISO 12937 では、EN 14214 における電量法カールフィッシャー水分測定について記載されています。
バイオディーゼルの燃料添加剤の水分測定には、水分気化装置が必要です。

バイオディーゼル燃料には、電量法カールフィッシャー測定で直接副反応を起こす可能性のある添加剤を含むものがあります。このような場合、メトロームでは、バイオディーゼル燃料を測定容器中のカールフィッシャー試薬へ直接注入せずに、代わりに水分気化装置を使用して水分だけを転送して測定することをお勧めしています。

EN 15489、ASTM E 1064 & E 203に準拠したバイオエタノールの水分測定

2%を超える水分含有量の場合、推奨される試験法は、ASTM E 203による容量法です。これより少ない水分含有量の場合、メトロームでは、EN 15489と ASTM E 1064による測定法を推奨しています。

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酸化安定性試験

酸化安定性は需要なパラメーター

石油は、空気と接触することで、燃焼エンジン内でトラブルの原因となる物質を生成する酸価反応が起こります。高分子、特に溶解性の低い化合物は、燃料噴射システム内で沈着したり、詰まりの原因となります。経年劣化現象、すなわち酸価安定性を知ることは、植物油やバイオ燃料の重要です。

ランシマット法

加熱されたサンプルに空気を通すことで、サンプルは人工的に劣化を起こします。この過程で、高揮発性有機物質が不溶性の高分子化合物とともに形成され、長鎖の有機分子は酸素により酸化されます。この形成は、空気が通ることにより起こり、水が吸収されるので、導電率から測定することができます。これらの分解過程の時間を誘導時間または油安定性指数(OSI)と言い、酸化による劣化の過程に対するサンプルの抵抗性、すなわち酸化安定性が導かれます。

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イオンクロマトグラフィーによるバイオ燃料の分析

ASTM D 7591によるバイオディーゼル中のグリセロールの分析

植物油および動物性脂肪から生産されるバイオディーゼルは、副産物として遊離および結合グリセロールを生成します。不完全なエステル交換やグリセロールの分離は、バイオディーゼルによる燃料の劣化を促進させ、エンジンやフィルターを詰まらせたり沈着の原因となる、グリセロール汚染の原因となります。エンジンが正常に作動させるには、含まれるグリセロールの上限値が、アメリカのASTM D 6751と、ヨーロッパのEN 14214に基づき、0.24と0.25%(それぞれ遊離と結合グリセロール、v/v))におさまっていなくてはなりません。遊離および結合グリセロールは、ASTM D 7591に従って、アンペロメトリック検出器を使用したイオンクロマトグラフィーで測定されます。

汎用性の高いIC によるバイオ燃料の分析

さまざまに異なる分離メカニズム、豊富な検出方法だけでなく、分析の自動化や自動試料前処理が可能なICは、汎用性の高い分析手法と言えます。ICはまた、炭水化物、有機酸、塩化物、硫酸塩、アルカリ金属、アルカリ土類金属、酸化防止剤の測定までカバーします。

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燃料エタノールに含まれる銅の測定

銅は、炭化水素の酸化を触媒します。

エタノールは、ガソリンの混合燃料として使用が増えています。しかし、エタノールに含まれる不純物質がエンジン内で問題を起こすことがあります。例えば、微量に含まれる銅が炭化水素の酸化を触媒となり、その結果、高分子物質が形成されて燃料システム内で沈着や詰まりを引き起こす原因となります。EN 15376 およびASTM D 4806 では、ガソリンに混合されるエタノールの最低条件と銅含有許容容量100 μg/kgが記述されています。対照的に、公定法 ASTM D 5798 では、エタノール-ガソリン混合燃料E75-E85に含まれる銅を70ug/Lに設定しています。

電気化学分析法であるボルタンメトリー法により、サンプルの前処理をする必要なく、純エタノールやエタノールーガソリン混合燃料((E85, 85%エタノールまたは15%ガソリン)中の銅が2~500μg/kg範囲であることを測定できます。

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その他のアプリケーションと製品

バイオ燃料中の有機酸

セルロース系エタノールは、第二世代のバイオ燃料の一つであり、リグノセルロース含有廃棄物から製造されます。効果的な発酵のために、低分子の有機酸濃度の状態を監視する必要があり、イオンクロマトグラフィーが使用されています。

参考ポスターへアクセス(英語)

pHe測定と電気伝導度測定

pHe 値と電気伝導度は、変性燃料エタノールの指標となる値です。これらの電気化学的な値の測定は簡単であり、腐食性イオンの存在の可能性を示しています。pHeの測定は、EN 15490およびASTM D 6423に従い、導電率測定は、DIN 51627-4に従います。

ステンレス製導電率測定セル EtOHトロード電極(エタノール溶媒のpH測定用)

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お客さまの声:PTT Chemical Laboratory Service Center (タイランド)

"私達は水分測定、酸度、酸化安定性試験など測定用として、メトロームの装置を計9台使用しています。ここでは、メトロームの装置を20年以上使用しています。メトロームの装置は、信頼性と精度の高い結果が得られるのに加え、手厚いアフターサービスを受けることができます。"

PTT Chemical Laboratory Service Center は、バイオディーゼル関係の試料と化学品の試料を年間に200000件以上測定しています。