化学プロセス業界 (CPI) のプロセス分析

Storage tanks on a chemical production plant

このページには、以下のトピックに関する情報を掲載しています:


蒸気トレースと腐食

化学反応はすべて、化学結合を作ったり壊したりすることに尽きます。温度が上昇すれば、結合・分離プロセスは大幅に促進されます。化学製品製造ではこの効果が利用されており、反応物質を、処理に適した温度まで加熱します。タールや ワックスがパイプや装置の中をスムーズに流れ続けるよう、粘度を下げるためにも熱が必要です。

プロセスのライン、容器、タンクに必要な熱は、電気、流体、または蒸気トレースによって供給されます。この3つのトレースメソッドのなかで、蒸気が最も高温を実現できるので、1世紀以上前から、蒸気トレースが加熱に適した選択肢として採用されてきました。反応器の中身を加熱するには、蒸気をジャケット付き反応釜の内側に供給する方法が有効です。

Rusty pipe valve

必要な熱を提供するほかに、蒸気には、クリーニング、加湿、分離(ストリッピング)といった別の使用目的もあります。こうした利点があるにもかかわらず、蒸気は物を腐食させるという弱点があります – 多くは人の手の届かないところ(保温材下腐食:CUIなど)で起こる- これはプラントの完全性、安全性、操業コストに多大な影響を及ぼします。

腐食を抑えるには、化学的な水処理プログラムでpH値を管理調整し、腐食性イオン、腐食阻害物質、腐食副産物の濃度を監視する必要があります。

メトロームは、腐食性パラメータ測定用の幅広い装置、メソッドをご提供しています。以下に、腐食シナリオに関連したパラメータについて、さらに詳しくご紹介しています。

腐食の理解と調査

腐食に効率よく対抗するためには、基本的な腐食プロセスとタイプ(均一腐食、孔食、隙間腐食、電気化学的腐食、微生物腐食)を理解する必要があります。

> メトロームは腐食に関するアプリケーションノートを各種取り揃えています。さらに詳しく…

腐食メカニズムの調査には、直線偏光(LP)や電気化学的インピーダンス分光法(EIS)などの電気化学分析が幅広く使用されており、プロセスとその影響を、すばやく正確に特定するのに役立っています。

> 電気化学的インピーダンス分光法についてさらに詳しく

> 電気化学測定に適したメトローム AUTOLAB について詳細

腐食インジケーターおよび阻害物質のモニタリング

化学物質製造プラントでは、腐食によりコストが増大し、プラントの操業停止時間が長くなるので、腐食は最大限防がなければなりません。

腐食の制御は、2つの原理に依存しています:腐食性化合物の除去と、腐食阻害物質の添加です。したがって、これに関連するパラメータおよび化合物をモニターする必要があります:

  • 導電率、pH値、腐食性の陰イオンおよび陽イオンなどの腐食インジケーター
  • スチールおよびその合金に対して、亜鉛イオン、リン酸塩、ホスホン酸塩など、ならびに銅およびその合金に対して、トリアゾールといった腐食阻害物質

腐食インジケーター 

メトロームは、導電率、pH値、ならびに陰イオンおよび陽イオン測定のための装置やノウハウをご提供しています。

pHおよび導電率測定 イオンクロマトグラフィーによる陰イオンおよび陽イオン測定

腐食阻害物質

腐食阻害物質(亜鉛イオン、リン酸塩、ホスホン酸塩、トリルトリアゾール、ベンゾトリアゾール、および2-メルカプトベンゾチアゾール)は、イオンクロマトグラフィーと分光光度検出の組み合わせで、確実にモニターできます。

アプリケーションへ メトロームのイオンクロマトグラフィーについてさらに詳しく

FeおよびCuのオンライン測定

流れ加速型腐食(FAC)は、パイプの薄肉化、流路内のFe濃度の上昇につながります。熱交換器内でFACが起こると、Cu濃度が上昇します。2045VAプロセスアナライザーは、腐食がその破壊力を拡大する前に、こうした金属イオンを検出します。

ADI 2045VAについてさらに詳しく アプリケーションへ

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ソルベー法:ソーダ灰製造におけるプロセスのモニタリング

Portrait of Ernest Solvay

ソーダ灰(炭酸ナトリウム)は、様々な製品(ガラス、石鹸、洗剤、紙など)の製造に使用されるだけでなく、プロセス(発電所における燃焼排ガス処理、化学物質製造におけるアルカリとして、水処理など)にも使用される化学物質です。

世界全体で、年間4000万トンを超える量が生産されているソーダ灰は、化学物質生産量のトップ10に入っています。ソーダ灰の大部分はソルベー法で製造されており、残りが採掘から得られています。ソルベー法では、炭酸ナトリウムを、塩化ナトリウム溶液と石灰石に、「触媒」としてアンモニアを加えて一連の化学反応を起こさせ製造します。

アンモニア処理した塩化ナトリウム溶液中のアンモニア濃度

まず、吸収塔内で、塩化ナトリウム溶液をアンモニアで飽和させます。次に、炭酸化塔で、二酸化炭素 - 加熱した炭酸カルシウム(焼成)から生成 - をアンモニア飽和塩化ナトリウム溶液と反応させて炭酸水素アンモニウムを合成し、最後に、炭酸水素ナトリウムと塩化アンモニウムを作ります。炭酸水素ナトリウムは、回転乾燥機で熱して軽灰にし、塩化アンモニウムは酸化カルシウムと反応させて、アンモニアをリサイクルします。

炭酸化塔で適量の製品を得るためには、塩化ナトリウム溶液をアンモニアで飽和させたのち、塩化ナトリウム溶液中のアンモニア濃度をしっかりモニターしていなければなりません。メトロームのプロセス用オンライン分析計は、継続的なモニタリングのソリューションをご提供するもので、値が規定範囲を外れた場合には、アラームが発信されるよう設定することが可能です。

> メトロームのプロセス分析計についてさらに詳しく

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さらに…

メトロームのプロセス用オンライン分析計には、使いやすい単一パラメータの分析計と、お客様のプロセスのニーズに合わせて完全に調整された多機能バージョンがあります。また、以下のような、ソーダ灰製造における様々なアナライトやパラメータに合わせて構成することも可能です:
  • アルカリ度
  • 炭酸塩
  • 酸化カルシウム
  • 二酸化炭素
  • 硬度
> メトロームのプロセス用オンライン分析計について詳細

クメン法フェノールプロセスにおける硫酸

世界中のフェノールおよびアセトンの大半は、クメン法フェノールやホックプロセスとも呼ばれる、クメン法で製造されています。まず、ベンゼンをプロピレンでフリーデル・クラフツアルキル化し、中間生成物のクメン(イソプロピルベンゼン)にて、これを酸化してクメンヒドロペルオキシド(CHP)にします。蒸留塔で何度かCHPを濃縮して濃度約65~90%にしたあと、CHPをフェノールとアセトンに分けます。60~65℃で、少量の硫酸(0.1~2%)を触媒として開裂を行い、高温の濃CHP中での暴走反応を防ぎます。

フェノールおよびアセトンを流下させて蒸留精製を行う前に、製品の流路を洗浄して、腐食を促進し、不要な副産物を生成させてしまう微量硫酸を除去します。

クメン法を行う危険な環境では、ADI 2016やADI 2045TIなどの頑丈なプロセス用オンライン分析計で、CHP開裂の触媒になりながらも、他方で製品の流路内の腐食性不純物となってしまう硫酸の濃度を監視します。硫酸のオンラインモニタリングのほかに、これらの分析計は滴定によるCHP濃度の測定も可能です。

> 単機能タイプのADI 2016 分析計についてさらに詳しく

> ADI 2045TI プロセスアナライザーについてさらに詳しく

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その他のアプリケーションと関連製品

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Download the brochure アプリケーションへ 塩素アルカリプロセスについて詳細

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酸化プロピレン(PO)は、化学業界の重要な中間生成物です。HPPO(過酸化水素から酸化プロピレンへ)の製造工程では、プロピレンと過酸化水素からPOが生成されます。過酸化水素は、POへの転換率を示すので、重要なパラメータです。メトロームの分析計は、H2O2濃度のオンラインモニタリングを可能にします。

アプリケーションへ Download the flyer プロセス分析計について詳細

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公定法に準拠した様々な廃水検査法

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> 公定試験法一覧