AN-NIR-081
2020-03
【技術資料】近赤外分光(NIR)法によるポリエチレンの密度測定
Reliable determination of PE density within one minute using NIRS
概要
ポリエチレン(PE)の密度測定(ASTM D792)は、再現性の問題により通常は困難な分析手順です。このパラメータはPEの種類を判定するために最も頻繁に使用されるため、FT-IR分光法など分子構造に敏感な代替法も一般的に用いられています。しかし、FT-IRによる測定も、サンプルの不均一性により、より大きなサンプルサイズを分析する必要がある場合には問題となることがあります。
本アプリケーションノートでは、可視近赤外領域(Vis-NIR)で動作するDS2500 Solid Analyzerが、PEの密度測定に対して信頼性が高く迅速なソリューションを提供することを示します。サンプル前処理や化学薬品を必要とせず、Vis-NIR分光法により、より大きく不均一なPEサンプルサイズの分析を1分以内で行うことができます。
結果
得られたVis-NIRスペクトル(図2)は、密度含有量の定量のための検量線予測モデルの作成に使用されました。検量線予測モデルの精度は、Vis-NIR予測値と一次分析法の値との関係を示す相関図を用いて評価されました。それぞれの統計指標(FOM)は、日常分析における予測の期待精度を示しています。
図 2.
DS2500 Analyzerおよび回転式ラージサンプルカップを用いて取得されたPEのVis-NIRスペクトルの一部。表示の都合上、スペクトルにオフセットを適用しています。
図 3.
DS2500 Solid Analyzerを用いたPEの密度予測に関する相関図。密度の実験室値は、密度測定法(densimetry)を用いて評価されました。
| 性能指標 | 値 |
|---|---|
| R2 | 0.991 |
| 検量線標準誤差 | 0.0005 g/mL |
| 内的交差確認標準誤差 | 0.0005 g/mL |