AN-NIR-082
2020-03
【技術資料】近赤外分光法によるポリプロピレンのメルトフローレート(MFR)の測定
Non-destructive determination of melt flow rate without rheological tests
概要
汎用樹脂として、ポリプロピレン(PP)は電子機器製造や建設などの産業で広く使用されており、その絶縁性と加工性から包装材料にも使用されています。PP樹脂は、目的の形状に成形するためにはまず溶融させる必要があり、そのため流動特性は製造工程に影響を与える重要な特性となります。流動特性を表すパラメータの一つがメルトフローレート(MFR)です。これは、一定時間内にダイから押し出される材料の質量を測定するものです(ASTM D1238)。標準的な手順では、サンプルの充填、予熱、洗浄に多くの作業を要します。サンプル前処理や薬品を必要とせず、Vis-NIR分光法により1分未満でMFRを分析することが可能です。
結果
得られたVis-NIRスペクトル(図2)は、メルトフローレート(MFR)定量のための検量線予測モデルの作成に使用されました。検量線予測モデルの精度は、Vis-NIR予測値と従来分析法の値との相関を示す相関図を用いて評価されました。それぞれの統計指標(FOM)は、日常分析における予測の期待精度を示しています。
図 2.
回転式のDS2500 ラージサンプルカップを装着したDS2500 Analyzerを用いて取得したPPのVis-NIRスペクトルの一部を表示。スペクトルは見やすくするためオフセット処理をしています。
図 3.
DS2500 Solid AnalyzerによるMFR予測の相関図。ラボ値はメルトフローインデクサーを用いて取得されました。
| 性能指標 | 値 |
|---|---|
| R2 | 0.865 |
| 検量線標準誤差 | 4.99 g / 10 min |
| 内的交差確認標準誤差 | 7.00 g / 10 min |