AN-NIR-084
2020-06
【技術資料】近赤外分光(NIR)法によるシリコーンゴム中のビニル含有量の測定
Fast determination of vinyl content without chemicals
概要
シリコーンゴムのビニル含有量の測定は、長時間を要する困難なプロセスです。まず、ビニル基を酸と反応させてエチレンに変換し、続いてガスクロマトグラフィー(GC)により生成したエチレンを測定する必要があります。
本アプリケーションノートでは、Vis-NIR(可視近赤外)分光法が、シリコーンゴム中のビニル含有量の測定のためのコスト効率が高く迅速なソリューションを提供することを示します。DS2500 Solid Analyzerを用いることで、サンプル前処理や化学試薬を必要とせず、1分未満で結果を得ることが可能です。標準的なGC法は、実施に1時間を要し、高度な訓練を受けた分析者が必要です。主たる方法とは対照的に、Vis-NIR分光法は、シリコーンゴム中のビニル含有量の測定のための、コスト効率が高く迅速な分析ソリューションです。
結果
得られたVis-NIRスペクトル(図2)は、シリコーンゴム中のビニル含有量の定量のための検量線予測モデルの作成に使用されました。検量線予測モデルの精度は、Vis-NIR予測値と従来分析法による値との相関を示す相関図を用いて評価されました。それぞれの統計指標(FOM)は、日常分析における予測の予想精度を示しています。
図 2.
DS2500 Solid AnalyzerおよびDS2500スラリーカップを用いて測定したシリコーンゴムのVis-NIRスペクトルの抜粋。
図 3.
DS2500 Solid Analyzerを用いたシリコーンゴム中のビニル含有量の予測のための相関図とそれぞれの統計指標。ビニル含有量のラボ値は、ガスクロマトグラフィーを用いて測定されました。
| 性能指標 | 値 |
|---|---|
| R2 | 0.989 |
| 検量線標準誤差 | 0.0076% |
| 内的交差確認標準誤差 | 0.0089% |
まとめ
本アプリケーションノートは、シリコーンゴム中のビニル含有量分析におけるNIR分光法の実現可能性を示しています。ガスクロマトグラフィー法(表3)と比較して、NIR分光法による測定が1分未満で実施されるため、この結果が得られるまでの時間短縮が大きな利点になります。
| パラメータ | 方法 | 結果取得時間 |
|---|---|---|
| ビニル含有量 | ガスクロマトグラフィー | 約10分(前処理) + 約50分(GC) |
Internal reference: AW NIR CN-0016-082019