AN-T-251
2026-09
電位差滴定による炭酸リチウム中炭酸塩含有量測定(ISO 10662)
Determination of carbonate in lithium carbonate by potentiometric titration according to draft standard ISO 10662
概要
炭酸リチウムは、リチウムイオン電池に使用される正極材料の主要なリチウム塩の一つです。この原料における正確な炭酸塩含有量および全体的な純度の測定は不可欠です。微量の不純物であっても主要な物理化学的特性に影響を及ぼし、最終的には後工程の用途における電気化学的挙動を左右する可能性があるためです。これは特にバッテリーグレード材料において重要であり、安定した製造性能、セルの長期的な安定性、および全体的な安全性を確保するために厳格な組成許容範囲が求められます。本アプリケーションノートでは、Dis-Coverリッドを備えた自動化OMNISシステムによる炭酸リチウム中の炭酸塩含有量の測定について説明します。ISO 10662ドラフト法は、炭酸リチウムの主成分含有量を定量し、材料純度の精密な評価を可能にします。
試料および試料前処理
本法は、濃度が95.00%を超えるバッテリーグレードの炭酸リチウム(Li2CO3)に適用できます。試料は250 °Cで2時間乾燥させ、放冷してから使用しました。
実験
図 1.
dUnitrodeおよびDis-Coverリッドを装備したOMNIS Sample RobotとOMNIS Advanced Titrator
分析は、dUnitrodeおよびDis-Coverリッドを装備したOMNIS Sample Robotを備えたOMNIS Advanced Titratorで実施します(図1)。ブランク分析は、塩酸の開始体積を用いて実施し、当量点を超えるまで滴定します。
試料は、第2当量点を超えるまで塩酸で滴定します。
結果
試料は1日目に2回、翌日にもう一度測定しました。結果を表1に示します。
| 試料(n = 3) | 含有量平均値(%) | SD(rel)(%) |
|---|---|---|
| A | 100.37 | 0.18 |
| B | 98.62 | 0.42 |
| C | 99.87 | 0.96 |
図 2.
炭酸リチウム中の炭酸塩含有量の滴定曲線