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電位差滴定(逆滴定)によるポリウレタン原料中イソシアネート基含有量測定

AN-T-167

2020-08

電位差滴定(逆滴定)によるポリウレタン原料中イソシアネート基含有量測定

Titration according to EN ISO 14896 for unsaturated polyester resin and polyurethane resin


概要

ポリウレタン(PU)は、その柔軟性と絶縁特性により、非常に重要なポリマーの一種です。自動車産業、建築業界をはじめ、合成繊維の製造など、さまざまな産業で使用されています。PUは主に、ポリイソシアネートとポリオールの化学反応によって製造されます。これにより架橋ネットワークが形成され「熱硬化性樹脂」となる一方、ジイソシアネートとジオールを使用した場合は線状ポリマー、いわゆる「エラストマー」が生成されます。

原料中のイソシアネート(NCO)含有量は、その特性を制御する上で極めて重要です。原料のイソシアネート含有量が不明な場合、望ましくない特性を持つポリウレタンが得られる可能性があります。そのため、これらの化合物中のイソシアネート含有量を測定することは非常に重要です。本アプリケーションノートでは、メトロームの全自動滴定システムを使用して、ポリウレタン原料中のNCO含有量を簡便かつ手軽に測定する方法を紹介します。


Configuration


Sample and sample preparation

本手法は、ポリウレタン樹脂(PUR)および不飽和ポリエステル樹脂(UPR)を用いて実証されています。どちらの試料についても、試料の前処理は必要ありません。


Experimental

Titrando system consisting of an 814 USB Sample Changer in combination with a 907 Titrando and tiamo.
図 1. 814 USB Sample Changerと907 Titrandoおよびtiamoを組み合わせたTitrandoシステム。

分析は、814 USB Sample Changerと907 TitrandoおよびSolvotrode easyCleanを組み合わせて、全自動で実施されます。試料をビーカーに秤取し、トルエンおよび反応溶液(トルエン中のジブチルアミン)を加えます。15分間の反応時間の後、アセトンを加え、当量点を過ぎるまで塩酸で滴定します。

ブランクも同様の方法で測定しますが、試料は加えません。


Results

Titration curve of the determination of the NCO value in polyurethane resin.
図 2. ポリウレタン樹脂中のNCO値測定の滴定曲線

すべての分析において、急峻で滑らかな滴定曲線(図2参照)が得られます。自動分析により、表1に示すとおり、RSD 2%未満の再現性のある結果が得られます。

表1. ポリウレタン樹脂(PUR)および不飽和ポリエステル樹脂(UPR)中のNCO含有量の測定結果
 n平均値 /%SD(abs)/ %SD(rel) /%
ポリウレタン樹脂(PUR)52.3350.0220.94
不飽和ポリエステル樹脂(UPR)50.8260.0161.94

Conclusion

EN ISO 14896に準拠したNCO含有量の測定は、問題なく実施可能であり、容易に自動化することができます。15分間の待機時間は厳守する必要があり、これを守らない場合、反応時間が延長されることで結果が不正確になる可能性があります。そのため、補助溶液の自動添加が強く推奨されます。

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