AN-T-188
2020-07
二クロム酸カリウムを用いた電位差滴定による鉄鉱石中鉄含有量測定
Fast and accurate analysis according to ISO/TS 2597-4
概要
鉄鉱石は、火成岩、変成岩、または堆積岩中に産出します。最も広く分布する含鉄鉱物は、赤鉄鉱(Fe2O3)、磁鉄鉱(Fe3O4)、褐鉄鉱(FeO(OH) · n H2O)などの酸化物ですが、菱鉄鉱(FeCO3)のような炭酸塩も重要です。
鉄鉱石中の全鉄含有量は、鉱業会社にとって経済的に中心的な役割を果たします。鉱石中の鉄含有量が高いほど、採鉱作業の収益性が高くなります。そのため、最も収益性の高い採掘地域を特定するためには、迅速かつ正確な分析が重要です。
本アプリケーションノートでは、ISO/TS 2597-4に準拠した鉄の測定について紹介します。鉄鉱石試料を高温下で塩酸に溶解します。その後、白金リング電極を用い、二クロム酸カリウムを滴定剤とした電位差滴定により、全鉄含有量を迅速かつ正確に測定します。
Sample and sample preparation
本手法は、さまざまな鉄鉱石試料を用いて実証されています。鉄鉱石は、粒径が160 µm未満になるまで粉砕されます。
Experimental
本分析は、棒状撹拌子、複合白金リング電極、および温度センサーを備えた905 Titrandoを用いて実施されます。さらに、加熱プレートが必要です。
調製した適量の試料に、塩酸、脱イオン水、および数滴の塩化スズ(II)を加えます。混合物を80°Cで1時間、続いて95°Cで10分間加熱します。その後、色の変化を目視で確認しながら、塩化スズ(II)により鉄(III)を還元し、次に塩化チタン(III)を過剰に加え、これを酸化させます。
試料を室温まで冷却した後、脱イオン水と酸混合液(リン酸と硫酸)を加えます。その後、当量点を過ぎるまで、標定済みの二クロム酸カリウムで試料を滴定します。
Results
本分析により、許容範囲内の結果と明確な滴定曲線が得られています。結果は表1にまとめられています。滴定曲線の例を図2に示します。
| 試料 | 平均値 | SD(rel) in % |
|---|---|---|
| 1 | 65.11% | 0.21% |
| 2 | 54.25% | 0.27% |
| 3 | 62.81% | 0.41% |
| 4 | 66.78% | 0.32% |
| 5 | 66.18% | 0.45% |