AN-T-090
2020-09
光度滴定による硫酸亜鉛七水和物の純度測定(Ph.Eur.・USP準拠)
Photometric analysis according Ph.Eur. and USP
概要
無機化合物である硫酸亜鉛は、さまざまな用途に使用されています。亜鉛は私たちの健康にとって必須のミネラルでありながら、体内で生成することも貯蔵することもできないため、硫酸亜鉛はヒトおよび動物に亜鉛を補給する栄養補助食品としてよく利用されています。また、その抗菌性から、医薬品にもよく使用されます。さらに、屋根に施工して苔の繁殖の拡大を防止したり、白色顔料「リトポン」の前駆体として、または亜鉛電気めっきにも使用されます。その多様な用途から、その純度の定量が重要となります。
本アプリケーションノートでは、波長610 nmでオプトロード(Optrode)を用いた硫酸亜鉛の光度定量について説明します。亜鉛の錯滴定には、滴定剤としてEDTA、指示薬としてエリオクロムブラックTが必要です。本法は、Ph. Eur.およびUSPに完全に準拠しています。
Sample and sample preparation
この分析は、七水和硫酸亜鉛試料を用いて実演します。試料の前処理は必要ありません。
Experimental
適量の試料をビーカーに秤取し、脱イオン水に溶解します。次に、アンモニア緩衝液pH 10および少量のエリオクロムブラックT指示薬をビーカーに加えます。試料は、標定済みEDTAを用いて変曲点以降まで光度滴定されます。
Results
この分析では明瞭な色調変化が示され、信頼性が高く再現性のある結果が得られます。本試験では、硫酸亜鉛含有量はw(ZnSO4) = 57.61%(SD(rel) = 0.03%、n = 6)と定量されました。滴定曲線の例を図2に示します。
Conclusion
硫酸亜鉛の純度は、光度滴定を用いることで容易に評価できます。色調変化を確実に検知するには、オプトロード(Optrode)などのセンサーを使用する必要があります。これには、分析が客観的に実施され、終点が常に同一の色調変化で特定されるという利点があります。手動滴定に代えてメトロームの自動滴定装置およびソフトウェアを使用することで、さまざまな規制に準拠した完全自動でのトレーサビリティ文書化が可能となります。
本分析は、Ph.Eur.およびUSPに完全に準拠しています。
Internal reference: AW TI CH1-1311-012012