AN-T-187
2020-10
【技術資料】トルエン溶媒を用いた臭素滴定による石油留分中臭素価測定
Ecological determination according to ASTM D1159 with toluene as solvent
概要
臭素価は不飽和度を示す指標であり、アルケンの二重結合への臭素の単純付加に基づいています。物質中に存在する炭素-炭素二重結合(C=C)1モルにつき、1モルの臭素が消費されます。石油製品において、臭素価はオレフィン含有量に相当します。
通常、臭素価の測定には塩素系溶剤が使用されます。本アプリケーションノートでは、これをトルエンに置き換えています。これにより、測定がより環境に配慮したものとなります。滴定は、二重白金線電極を組み合わせたOMNISシステムを用いて自動的に実施されます。この構成により、電位差滴定による迅速かつ正確な測定を実現することができます。
Sample and sample preparation
本分析は、石油留分を用いて実証されています。
予想される臭素価に応じて、適量の試料をトルエンに溶解します。
Experimental
図 1.
二重白金線電極による検出を備えた、OMNIS Advanced TitratorとOMNIS Dosing Moduleから構成されるOMNISシステム。
本分析は、OMNIS Advanced Titrator、OMNIS Dosing Module、および二重白金線電極から構成されるOMNISシステムを用いて実施されます。
試料および滴定溶剤(トルエン、メタノール、硫酸、氷酢酸から構成される)を、恒温槽付き容器にピペットで加えます。撹拌しながら、溶液を0~5°Cまで冷却します。この温度に達した後、当量点を過ぎるまで、標定済みの臭素を用いて溶液を滴定します。
Results
本構成により、急峻で滑らかな曲線が得られます。結果は非常に再現性が高く、相対標準偏差は0.2%未満です。
本分析により、臭素価10.80 g bromine/100 g petroleum distillate(n = 5; SD(rel) = 0.19%)が得られます。
図 2.
石油留分試料の臭素価測定の滴定曲線。