元の言語のページへ戻りました
近赤外分析計(NIR)
近赤外分析計(NIR)

近赤外分析計(NIR)

メトロームの近赤外分析計(近赤外分光計)は多くの分野で試料の定性定量分析に使われています。ラボからプロセス仕様まで装置を揃えており、固体、液体、スラリー、錠剤、カプセルなどの試料に対応できます。

用途に応じた最適な近赤外分析計が見つかります!

メトロームには、さまざまな産業向けのラボおよびプロセス用近赤外分析計があります。検索フィルターから最適なNIR分析計をお探しいただけます。

近赤外分析のアプリケーションを検索

簡単操作で素早く分析 - 近赤外分析計(NIR)

メトロームの近赤外分析計が選ばれる理由とは?- 信頼できる高品質を提供

メトロームは、1943年の会社設立以来、高い信頼性と正確な化学分析のために一貫した高品質で堅牢な分析装置を製造・販売してきました。

  • 近赤外分析計からプレキャリブレーションサービス、専用ソフトウェアに至るまで、近赤外分析計に必要なすべてのツールがメトローム1社でカバーできます。
  • 130種類を超えるNIRアプリケーションが自由に利用できます。
  • 80か国以上の国でアプリケーションからアフターサービスまで現地サポートを受けられます。

近赤外分光法の詳細については、アプリケーションとウェビナーをご覧いただけます:

NIRアプリケーション一覧へ  

NIRウェビナー一覧へ

近赤外分析計 (NIR) のよくある質問 FAQs

近赤外(NIR)分析は、電磁波スペクトルの近赤外領域、すなわち波長範囲780~2500nmの光と物質(サンプル)との相互作用を計測します。

サンプル中の分子はその化学的及び物理的構造に基づいて、光の吸収及び反射現象を示します。異なる波長におけるその光の強度を測定することで、近赤外(NIR)分析計はそのサンプルのスペクトルプロファイル、すなわち「指紋情報」を得ることができます。

このプロファイル(NIRスペクトル)は参照スペクトルと比較したり、化学的従来分析値と共に解析することにより、そのサンプルに含まれる成分の定性や定量分析が可能となります。例えば、そのスペクトルデータを用いて、水酸基価、水分、MFR値、密度、全酸価(TAN)、全塩基価(TBN)、粘度、タンパク質、脂質、脂肪酸組成などの主要な品質パラメーターの定量が可能になります。またこのスペクトルデータはサンプルの同定や真偽性の確認にも使用することができます。

Blog: Benefits of NIR spectroscopy

Blog: FAQs in near-infrared spectroscopy analysis

Blog: NIR vs. infrared spectroscopy

近赤外(NIR)分析法は相対的な分析法です、日常的な分析を開始する前に検量線モデルを作成する必要があります。この検量線モデルは、滴定などの従来分析値を基準値(真値)として計算されます。

  1. まずは従来分析法にて、そのサンプルの対象とする項目(濃度やその他のパラメーター)値を測定します。

  2. 一方では、近赤外(NIR)分析計を用いて、その対象サンプルの近赤外(NIR)スペクトルデータを測定します。これらのスペクトルの集団はキャリブレーションセット(計算セット)と呼ばれ、検量線モデルを計算する基礎となります。
    キャリブレーションセットの一部はバリデーションセット(検証セット)として使用され、その計算された検量線モデルの妥当性評価に使用します。
    検量線モデルの計算及びその検証は、OMNIS Softwareのような分光分析用解析ソフトウェアで行うことができます。

  3. 検量線モデルが作成・検証された後は、測定ボタンを押すだけで日常分析を開始できます。

メトロームでは検量線モデルの計算及びその検証(ステップ1及び2)サポートしていますので、近赤外(NIR)分析法をより簡単かつ迅速にご導入いただけます。その詳細に関しては、メトロームジャパンへお問い合わせください。

さらにメトロームではプリキャリブレーション(Pre-Calibration)も提供可能です。

プリキャリブレーションは実際の製品サンプルを用いて構築された、特定の用途向けの堅牢で即測定開始可能な検量線モデルになります。これを利用することにより、サンプルの収集、サンプルの測定、検量線モデルの計算といった時間のかかる作業をスキップすることができ、すぐに近赤外(NIR)分析を開始することができます。

プリキャリブレーションモデルは、イソシアネート、ポリマー、ポリオール、燃料、木材パルプ、パーム油、食品、飼料、大麻などの品質管理目的で利用可能です。

プレキャリブレーションについてさらに詳しく

近赤外(NIR)分析は、さまざまな分野で幅広く利用されている分析手法です。
メトロームの近赤外(NIR)分析計は、以下の産業分野で利用されています。

  • 化学

  • ポリオール

  • ポリマー

  • 食品

  • 飼料

  • 医薬品

  • パーソナルケア(化粧品など)

  • パルプ・紙

  • 塗料

  • 石油化学

  • ガソリン・軽油

近赤外(NIR)分析計はラボでの使用はもちろん、工場内でのアットライン測定(at-line measurement)でも利用可能です。この場合、品質管理・品質保証、原料の確認試験、プロセス及び反応のモニタリング、スクリーニングに利用されて、サンプルの迅速かつ非破壊分析が可能です。

Learn more about NIR applications in our application notes

近赤外(NIR)分析は、サンプルの前処理や試薬・溶剤と必要とせずに。1分以内で複数の項目を同時に測定することができます。
最新の近赤外(NIR)分析計(例えば OMNIS NIR Analyzer)には、生産性を高めるための追加機能が搭載されています:

  • 柔軟性(Flexibility):固体および液体試料を高精度で測定可能

  • 使いやすさ(Ease-of-use):OMD(OMNIS Model Developer)を使用して、予測モデルを自動的に作成

  • プラットフォーム設計(Designed as a platform)NIR測定の完全自動化、または滴定との組み合わせが可能
  • 規制準拠(Compliance):FDA 21 CFR Part 11、USP<856>、EP、JP規制に完全準拠

  • 適応性(Adaptability):単独機器としても、ネットワーク上のクライアント/サーバー環境でも使用可能

近赤外(NIR)分析法が赤外(IR)分析法と比較して持つ利点は以下のとおりです。

  1. 近赤外(NIR)分析法は各バンドでの吸収強度が弱いため、検出器の飽和が少ない。そのため、固体サンプルでは未希釈のまま(サンプルをそのまま)測定でき、液体試料では8 mmや10mm光路長といったバイアルを測定に用いることが可能です。
  2. 近赤外(NIR)の光エネルギーは赤外(IR)よりも高いため、サンプルへの浸透深さが深い。これにより、サンプル表面だけでなくサンプル内部(バルク)に関する情報も得ることができます。
  3. 近赤外(NIR)分析法は定量分析と定性分析の両方が可能ですが、赤外(IR)分析法はほぼ定性分析専用です。
  4. 近赤外(NIR)は光ファイバーを用いて測定できるため、プロセス中の直接測定、直接モニタリングが可能です。

近赤外(NIR)と赤外(IR)の違いについてさらに詳しく知りたい方は、当社のブログをご覧ください:

コラム:NIR vs IR:その違いは?

OMNIS NIR アナライザー リキッド・ソリッド は固体サンプルの反射測定と液体サンプルの透過測定の両方に対応可能です。OMNIS NIRはこれらの測定モードを簡単に切り替えることができ、ハードウェアの変更は不要です。これにより、ユーザーは高い柔軟性を得られるとともに、時間とコストを節約することができます。固体試料の反射測定と液体試料の透過測定の両方に対応しています。
装置はこれらの測定モードを簡単に切り替えることができ、ハードウェアの変更は不要です。
これにより、ユーザーは高い柔軟性を得られるとともに、時間とコストを節約することができます。

 

OMNISプラットフォーム により、OMNIS NIRアナライザーを用いた完全自動化かつ無人でのNIR測定が可能になります。用途やユーザーのニーズに応じて、次の2つのオプションがあります。

  1. OMNIS Sample Robot NIRを使用し、液体または固体サンプルを密閉バイアル内で最大200サンプルまで自動測定可能。
  2. 液体サンプル用に、フローセル構成(flow-through cell set-up)をOMNIS Sample Robotと組み合わせて使用可能。こちらも200サンプル以上を無人で連続処理・分析することが可能です。

どちらのオプションも、完全な自動運転(walkaway)機能を備えたNIR Analyzerシステムを実現します。

OMNISの自動化についてさらに詳しく

メトロームのOMNIS NIR アナライザー は、食品・飼料分野だけでなく、化学、医薬品、ポリマー、パーソナルケア分野における固体および液体サンプルの測定用分析計です。

食品・飼料分野においては、OMNIS NIRアナライザーは水分、タンパク、灰分、繊維、脂肪の測定に非常に適しています。
食用油については、脂肪酸組成、すなわちオレイン酸(C18:1)やリノール酸(C18:2)などの飽和脂肪酸および不飽和脂肪酸の分布を測定することも可能です。

OMNIS NIR アナライザー には、様々なプリキャリブレーション(pre-calibration)が用意されています。
これらのプリキャリブレーションは、多数の実際の製品スペクトルに基づいて作成されているため、ユーザーがサンプル分析や検量線モデル作成を行う必要はありません。
メトロームのプリキャリブレーションをそのまま使用することができ、OMNIS NIR アナライザーをすぐに使用開始できます。箱から取り出すだけで、すぐに分析が開始できます。

メトロームのNIRプリキャリブレーションは、ポリマー、化学品、食品・飼料分野のさまざまな製品や用途に対応しています。例としては以下のものがあります:

  • PE
  • PP
  • PET
  • PA6
  • ポリオール
  • イソシアネート
  • 大麻
  • 食用油
  • パーム油
  • コーヒー
  • 小麦粉
  • 粉ミルク

プレキャリブレーションについてさらに詳しく

OMNIS ソフトウェア には、PCA、PLS、SVMなどのアルゴリズムが含まれており、ユーザーは高精度かつ堅牢なモデルを開発することができます。
スコアプロット、ローディングプロット、インフルエンスプロットでサンプル特性を可視化することで、メソッド開発を簡素化し、データから最大限の価値を引き出すことができ、直感的なワークフローも維持されます。

さらに、OMNIS ソフトウェアでは複数のモデルタイプを組み合わせることが可能で、精度をさらに向上させ、応用の幅を広げることができます。
例えば、定性モデルを複数のサブ定性モデルで構成させることにより、より類似した物質を判別できるようにしたり、特定の濃度範囲に対してサブ定量モデルを構築して精度を向上させたりすることが可能です。

検量線モデルの開発は、次の2つの理由で難しい作業となることがあります。

  1. 検量線モデル計算用として、既知の従来分析値を持つサンプル(トレーニングセット)が必要です。これらのサンプルは、測定対象項目のレンジ(想定範囲)をカバーしている必要があります。
  2. これらのサンプルから検量線モデルを計算するには、化学統計学(ケモメトリックス)や多変量解析と呼ばれる手法を駆使する必要があります。通常、検量線モデル開発者は化学統計学の知識を持っていることが前提です。

OMNIS NIR アナライザー シリーズは、OMD(OMNIS Model Developer)を使用することで、誰でも検量線モデルを開発でき、化学統計学の知識は必要ありません。
OMDはソフトウェア上でワンクリックで開始でき、検量線モデルを自動的に、かつユーザーの追加操作なしで作成してくれます。作成された検量線モデルを保存してすぐに日常測定に使用可能です。
さらに、測定したいサンプル群が増えた場合には、これらのモデルを後から簡単に更新することも可能です。

NIRスペクトロスコピー:QCラボの効率化を促進

Download your free copy here

この電子ブックは、近赤外分光法 (NIR) を使用した高速品質管理のトピックについて包括的に紹介します。 近赤外分析法とその実装に関する基本情報と、各種業界 (化学、製薬、ポリマー、石油) での具体的な応用例が紹介されています。(英語版)